2007年 02月 28日
『街角の煙草屋までの旅』
拙blogのタイトルの命名者(!?)吉行淳之介氏が、今号の特集だったからです。480円・・写真誌の半分かそれ以下くらい(あ、『CAPA』や『カメラマン』があった!)なので、良かったらご購読ください。
氏の著作に『街角の煙草屋までの旅』というのがあります。簡単にいえば、ちょっとタバコを買いに角の煙草屋まで行くのでも、考えようによっては旅である・・という(タイトル読んだそのままやんか!)観点から、日々を描いたエッセイ集なのですが、小さい頃から散歩をするのが好きだった私の想いがタイトルに表われているものだと感心したことを昨日のように想い起しました。
私がここでアップしている拙いイメージの8割以上は、住処から半径2km以内で見かけたものばかりです。何度かいっているように、「ナニナニを撮りにドコソコへ行く」ということを殆どしない私ですが、その分、カメラはワードローブのようで、駅までの行き帰りや散歩はもちろんのこと、ちょっとした買物をするのにも携えて行きます。ただ、バカチョンだとちょっとダメなんですね。もちろん、今のデジタル一眼もバカチョンですが、いざ撮る時は「撮る」という意識というか、居住いを質す感じが欲しいのです。
もとより「アレを撮る」という企てが殆どない状態でそうする訳ですから、全く撮らずに帰ってくることもしばしばです。これは時間の長短に関わりません。散歩するだけの目的で、鞄もなしにカメラを直に手に持って・・というやる気マンマンみたいな風で出掛けて、1時間近くも歩き続けても、全くゼロの時はゼロなのです。要するに、「ハッ」とするものに出会うか否か、もしくは眼がそういう状態にあるか否か、ということです。これは、どんな名所を訪れても同様です。
その心には、まさに街に暮す人間の『街角の煙草屋までの旅』の基本的な精神があるように、ずっと思っている次第です。
さて、どんな時に「ハッ」とするか・・もちろん、今までのイメージをご覧いただいてる方には粗方バレているのですが、その度合などについては、また回を改めてお話しさせていただこうと思っております。
2月最後の日、28日で私のラッキーデイですが、曇、晴、雨、狐の嫁入り・・ほぼ何でもありの一日でした。
もうとおに冬は消えてなくなってしまっているとの覚悟はしておりますが、明日から3月と思うとどうしても溜息が出てしまいますね。
今夜は「目玉」でも読んでみようかな・・・とベッドサイドに先ほど置いてきたばかり。
サライですね。明日買います。
三枚目あたり。。。例えば「驟雨」
なんて勝手に連想旅行。(苦笑)
私も同じくご近所撮影ですが、距離を測れば10キロ圏内くらいでしょうか。移動が車ですものねぇ。
で、同じく、勇んで撮影に出かけても一枚足りとて撮れないという事はありますね。一方で、なにげに出かけたらメディア一杯まで、、、という事も。
私としては、そいうった事も含めて「写欲」として捉えて、いつも思わず撮りたくなる対象を視る眼と気持ちを失わないですむようにと願いつつ撮影をしている、、、のかも(^^;
私もワードローブになってます、カメラ。
>ハッ」とするものに出会うか否か、もしくは眼がそういう状態にあるか否か、
私の場合少々違うかもしれませんが、同様な事がよくあります。
最近、街撮りなどするのですが全くシャッターを切らない事しばしばですして・・・
シャッターを切らないんじゃなくて、被写体が見つからない、見つけられないんです。
目(感性)を鍛える意味でも、街撮りは続けていこうと思っていますが。
驟雨・・いいこといって下さるなぁ。
とても嬉しいのですが、正確にいうと、驟雨の後です。
画面の左上部には阪急電車の高架があるのですが、
雨が上って時間が経っても、そこから水がボタボタと・・
28mm相当でかなりローアングルで構えたら、
すぐにレンズ面に水がかかってしまいましたが、怪我の功名、
いい具合に絞りのカタチのハレーションが出来てくれました。
シャッターを切る回数のことを何時か書こうと思っているのですが、
私は圧倒的に少ないでしょうね。デジタルになっても。
「<E-1>の15万回も、デジタルでは少ない」なんていわれますが、
恐らく、それに達するまでに使わなくなってしまうかも知れません。
いいものを見つけても粘ることが出来ないんですね。
ただ、「ハッ」としたことに忠実に対応出来るのは、歩きが一番ですね。
自転車でも、取りこぼしてしまうことがあるくらいです。
見落すのではなく、撮る態勢に持っていくのにより時間がかかるのです。
>被写体が見つからない、見つけられないんです
眼をさらのようにしてモノ探しをしている訳ではありませんが、
眼がそういう状態にあるか、というのは、
意識せずとも勝手に眼が忙しく動いてくれる日ということでもあります。
一番いいトレーニングは、きっとカメラを持たずに歩くことなんでしょうが
(実際、海外の知らない街に行った最初はそうして歩きます)、
なかなか、勝手知りたるこの国では、ワードローブは手放せませんね。