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鞄の中身 かばん の なかみ : 出かける時は、どうも手ぶらじゃダメ…そんな私の鞄には…?

ファインダーいろいろ

少し前に「やっぱり安心する一台」<OM-2N>の話をいたしました。
安心とはいうまでもなく基本的な操作に慣れていることから得られるものに他なりません。
加えて、内蔵露出計によるAEの作動及び特性がほぼ把握できていることとなるでしょうか。
尤も、この10年間を俯瞰すれば、私がカメラのAEを使う機会は減少の一途をたどっております。
AEはおろか、露出計すら付いていないカメラが身辺にどんどん増えているからです。
結果、今や、露出決定はカメラ内蔵露出計に一切頼らず、全てを自分の「勘」で決めてしまう方がむしろ楽になってしまいました。
因みに、ここでいう「勘」とはカメラ内臓の反射光式露出計から離れ、自らを入射光式露出計に擬えることを意味します。
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と、瞬時の光を冷静に計測するカメラの内蔵露出計よりも、己の勘の方が優っているようなことをいっておりますが、逆光や影とのメリハリを好んで選ぶ私には「カメラ内蔵の露出計はあまり信用できない」は正直なところなのです。
「それなら<OM-2N>もAEではなくマニュアルで撮ればいいじゃないか」と突っ込まれそうですが、当の私もそう思います。
それでも頑なにAEモードに拘るのは、偏に<OM-2N>への思い入れと感謝からというほかないでしょう。
AE機として産まれてきた以上、そして自身でそれを選んだ以上、<OM-2N>とその機構の顔を立てねばならない、との想いで、事実私はこれまでやってきました。
「難条件にはマニュアルに切り換える方が楽だよ」とアドバイスしてくれる先達も少なからず居ました。
でも、初めてカメラを持った者に対するAEのとっつき易さがあったからこそ、その後の展開が比較的楽になったのだと私は感謝してもおります。
かくして「AEのままでダメな状況は+露出補正」をお題目にして撮るうちに、やがて私は<OM-2N>の露出計を脳内に持つに至りました。
即ち、撮影対象を見た途端に露出補正量を弾き出せるようになったのであります。
私が拘ったからこそ<OM-2N>も応えてくれました。
備忘的な配慮もなされた大きくスムーズなダイヤルによる露出補正は比類ないやり易さで、常に意識をしなければならない操作をどれだけ楽にしてくれたことでしょう。
結果、大半のAE露光時には反射光式露出計の基で露出補正の量に勘を使い、ごく例外的なマニュアル露光時には入射光式露出計として勘を働かせるという使い分けが楽しめているんだと考えております。
ただし、これは<OM-2N>使用時に限定したいところ。
長年<OM-2N>に連れ添ってやってきた、即ちAEを露出補正して使う方法は、ある意味露出計の機嫌を取るようなものともいえましょう。
内蔵露出計はカメラによって区々、それぞれ特徴(癖)を持っているのに、「マニュアルの方が楽」を覚えた今さら、露出補正のやり易さが<OM-2N>と較べて格段に落ちるカメラを敢えて同じように使いたくはありません。
なんていうと「カメラによってそんなに露出が違うの?」といわれそうですね。
これには「イエス」とも「ノー」ともいえませんが、代りに4つの例をご覧ください。
ほぼ南中時でとり立てていうほどの光線状態ではありません。それぞれの標準レンズ<50mm F1.4>による、F8絞り優先AEでの表示です。
両極端の<OM-2N>と<Nikon FE>も、実際にはこれほどの差は生じないでしょう。
特に<OM-2N>の方が制御と表示の露出計が異なるからで、実質的には1/500程度でシャッターが切れるはずです。
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OLYMPUS OM-2N/ Zuiko50mm F1.4

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minolta XD/ MC Rokkor50mm F1.4

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CONTAX 139 QUARTZ/ Planar50mm F1.4

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Nikon FE/ Ai Nikkor50mm F1.4S
Commented by harada at 2018-07-20 23:41 x
こんばんは。
 マニュアル時の素っ気ない表示に比べて、オート時の数字の表記は60と30を境に色を変える気遣いよう。
 オートで気兼ねなく扱える事で、手ぶれというミスをしないようにと、簡潔で合理なサインだと思います。 やっぱりOM2は抜け目が無いですね。
Commented by yy2828yy at 2018-07-22 14:15
haradaさん、
1/30から文字が青になるのは、いうまでもなくシャッタースピードダイヤルに準じているわけですが、OM-2から引き継いだフラッシュおよびシンクロ速度の区別でもありましょう。
個人的には(ほとんど使わないけど)139QやNikonFEの1秒以上のロングタイムが設定できる仕様がちょっと羨ましいです。
ま、マウント基部に設けられているシャッター速度ダイヤルではスペースがないでしょうけど。
とまれ、OMのファインダーが視野率、倍率ともに高いのは大いに誇れるところですね。
Commented by M2_pict at 2018-07-22 21:10
50mmF1.4で揃えられるというのが見事というか。
ニコンを除けばウチも近い状態に持っていけそうですが、実のところそれぞれのマウントで標準にしているレンズが微妙に違うという。
こういう比較は意外と無くて、しみじみ眺めてしまいました。
Commented by yy2828yy at 2018-07-23 05:18
M2さん、
やはり50mmは標準として染み付いているレンズです。
加えて、F1.0系列にある開放F値にも安心感がありますね。
私の場合、OMに限ってこのレンズの出番はかなり減りましたが、あとはメインでしょうか。
尤も、ほかにレンズが揃ってくれば状況も変わるかも知れません。
あまりそうはなりたくないと申し訳程度にいっておくことにします。
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by yy2828yy | 2018-07-19 22:58 | Film | Comments(4)