鞄の中身 かばん の なかみ : 出かける時は、どうも手ぶらじゃダメ…そんな私の鞄には…?

夏休み企画「OM 修理に挑戦」第3回 〜内部清掃、復路〜

途中で化粧板の事柄が入りましたが、まだ<OM-2N>の軍艦部カバーがやっと外れたままの状態です。
今回は、
1 ファインダー接眼部ユニットを外し、
2 プリズムを外したりして簡単に清掃し、
3 オートでの露出不安定の原因解明をし、
4 元通りに組み上げる・・
までの工程を画像にてご覧いただき、一応の完了とさせていただきたいと思います。



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配線多し。○の2カ所を紛失しないように前もって隔離。

軍艦部カバーを外すと、細かな配線にまず驚かされます。
実際にこれらを切ったり繋いだりすることはない(私には無理でしょう)のですが、今回アクセスするネジは、これらの下に隠れるようになっています。
よって狭い場所に何本もの配線が押し込まれるようになっているのを、時には少しほぐすようにしながら動かす必要はあります。
その際に、これらも経年相当に弱っていると考えて臨んだ方がいいでしょう。少し無理な力を加えるだけでハンダ付がとれたり、途中で断線したりする恐れを想定し、とにかく注意深くピンセットなどで静かに動かします。
ネジを緩めたり、再び絞めたりする際にも、線を挟み込んでしまわないよう留意しなければなりません。
内部をザッと見たところで、まず裏蓋の開閉用バネとアクセサリーシュー接点用ヤグラにある絶縁用プラスティックカバーと金属をなくさないように外しておきます。
マウント側からはフォーカシングスクリーンをあらかじめ外しておいた方がいいでしょう。プリズムを外していて、粘着的なゴミが上から落ちて厄介なことになるのを避けるためです。
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右側(ドライバーがない方)に注意。ネジの下に露出補正表示用金具あり。

ファインダー接眼部を外すには、まず、アクセサリーシュー接点用ヤグラ取り外しからかかります。左右のネジを外すだけで簡単に取れますが、ヤグラ部の中央に1本配線があるので引っ張らぬよう、邪魔にならない場所にぶら下げておくことになります。
通例、この下に問題の「モルトプレーン」が挟まれており、大抵ドロドロボロボロになっているわけです。すでに一度以上は交換したのでしょう、今回のボディに入っていたモルトは、ボロボロの状態ではありませんでしたが、それでもシットリとしてきており、躊躇わずに除去しました。
すぐ隣の場所にあるネジを外せば、ファインダー接眼部のユニットが外れます。
この時に、向かって右側のネジを外す際、そして外してからも少し気をつけて下さい。先のアクセサリーシュー用ヤグラのネジと合わせた2本で、露出補正使用時にせり出してきてファインダー表示される金具も押さえられているからです。
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配線付。引っかけないようにこのまま・・

ファインダー接眼部はレンズ2枚の合わせなのでしょうが、周囲に何本もの配線が接着されており、外側からアクセスできる箇所だけを掃除することしかできませんが、プリズムに接している側は日頃の掃除ができないところなので、この際きれいにしたいものです。
特にモルトがボロボロになっている場合には、アクセサリーシュー用ヤグラ、ファインダーユニットにもそれらがへばりついています。無水エタノールでなくなるまで丁寧に拭き取ります。また、軍艦部カバーの裏面ペンタプリズム部にも欠片が付着していることが多いので、こちらのクリーニングも忘れずに。
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ファインダー接眼部ユニット

プリズムはプラスティックのカバーが被せられ、その上から板バネ状のプリズム押えの金具でネジ止めされています。ネジは左右2本だけですが、少し奥まった所にあるので周りの配線には注意が必要です。また、ネジはそれほど長くありません。ドライバーにくっつかないまま残り、何かの拍子に跳ね飛んでなくならないように。
プリズム押えの金具も、向かって右側のネジがフラッシュ使用時のLED表示用部品の固定を兼ねていますので、注意が必要です。
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プリズム押さえ金具ビス1=フラッシュ使用時表示LEDあり
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プリズム押さえ金具ビス2=配線に注意
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下から出てきたフラッシュ使用時表示LED

今回のボディでは、ファインダー接眼部、プリズム共にそれなりの汚れはありましたが、出品者の方が指摘したようなバルサム劣化や蒸着の劣化は殆ど認められませんでした。丁寧にクリーニングすれば見違えるようにピカピカになりました。
ミラーにもアクセスし易くなるので、ついでに清掃しておいた方がいいでしょう。
全ての清掃が終わってから、プリズムのガラス部をポリエステルのクロスで拭いて元に戻します。指が触れないように、周囲にぶつけて傷を付けないように留意。
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プリズムとプリズムカバー
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ミラーが見下ろせます。

オート撮影での不調(2段アンダーのフィルムが上がる)については、実は、軍艦部カバーを外した時に「もしや・・」と原因が分かったような気がしておりました。
カバーのISO表示は400なのに、内部のISO感度ダイヤルの位置が合っていないことに気付いたからです。
画像の状態がISO125程度の位置です。現在、私はこの感度以外に設定することはない(感度100のフィルムしか使わない)ので、少し半端な例を示すことになりますが、悪しからずご了承下さい。因みに400の場合は2時くらいの位置になるでしょうか。
位置を合わせたら、オートは問題なく作動するようになったと思います。
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ISOダイヤル位置
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<軍艦部カバー側の位置

ファインダー接眼部ユニット、アクセサリーシュー用ヤグラの順で再度組み立てます。
アクセサリーシュー用ヤグラの下に挟み込まれていたモルトの代わりに、私はゴムを利用しています(幅10mm、長さ40mm)。
そもそものモルトの効能は、ファインダー脇からの光漏れ防止のためとか、アクセサリーシューを付けてショックを受けた時にプリズムへのダメージを軽減するためとかいわれています。無用のモノだと仰る方もいるようですが、私は代用品を付ける方法を採りました。
このゴムは厚さ0.5mm、幅50mmでロールになったモノを適度な大きさにカットして使います。<E-1>や<E-3>のアイカップ脱落防止や、<ZD11-22mm>のフード固定のために再三利用してきました。頑丈で、未だかつて溶けたこともないので、大丈夫かと判断した次第です。
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こんな感じでモルトの代わりのゴムを挟みます。

バネとカバーを忘れずに設置。ISO感度ダイヤル、電源及びモード切替スイッチの位置と、軍艦部カバーの位置がイコールになっていることを確認し、静かにカバーを被せます。
この時、配線が挟まっていないかを再度確認して下さいね。特にカバーのペンタプリズム両脇は配線が挟まり易いところです。
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最初に隔離したバネ等を忘れずに。スイッチはoff位置です。

さて、如何だったでしょうか。
所詮は、無知な私が何度かの試行錯誤を繰り返し、現時点でマシだと思える方法を記したに過ぎません。
もとよりマニュアルたるような畏れ多いモノを目指したわけでもないので、間違いはあるかも知れませんし、多くの非効率も指摘できるでしょう。
決して、開き直るわけではありませんが、飽くまでも我流故の垢抜けなさは無理もないと思っています。
それでも、むしろこれを端緒に、より洗練された方法が確立されていけば・・と、大袈裟にも「夏休み企画」などと打ってみたわけです。

こんなモノでもご活用いただけるなら幸いです。
その際は、お礼など要りませんし、お叱りもご勘弁いただきたく・・ひとえに、より良い流用品、代用品、手法のご意見や情報はドンドンいただきたいと希望しておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
Commented by arata at 2010-07-25 01:35 x
スバラシデス。腐ったOM1をいずれ開けてみようと思ってます。
Commented by karts2 at 2010-07-25 05:51
おはようございます
OM-2Nの内部について、詳しく記載されているので良くわかりました。特にフラッシュ使用時表示LEDについてはOM-2には無い部分ですので興味深く拝見しました。基本部分はOM-2もNも同じだということもわかり勉強になりました。

下の化粧板の記事ですが、参考になりました。自分も一度試してみようと思いました。
実は昨晩は最近入手のOM-2ジャンクのファインダー掃除をしていたのですが、化粧板がびくともせず結局・・極小の傷をつけてしまいました。(泣)もう少し逸る気持ちを抑えればと・・又もや反省です。
Commented by yy2828yy at 2010-07-25 06:43
arata会長、
ありがとうございます。
<OM-1>は、<OM-2>と基本は同じです。
少し違うところは、また機会があれば・・
結構、これらを使ってはいますが、こう暑いとカメラが手の中でネチャネチャするようで気持が悪いですね。
Commented by yy2828yy at 2010-07-25 06:46
kartsさん、
配線が少しだけ簡略化されているくらいで基本は<OM-2>とほとんど同じですね。
化粧板は、N付でない方が固着度が高いように思います。
下のネジにしっかりと接着されていてビクともしないのもしばしばですね。
しかし・・またゲットですか!
放ってはおけないとの気持はよく分ります。
Commented by M2_pict at 2010-07-31 06:58
おつかれさまです、そして改めてありがとうございます。
一連の記事をお書きになった意図を読みながら、
いずれ、いずれじっくりと取り組む事となると思います。
とりあえずは、もうちょっとマシにモルトを貼れるようにならねば(^^;
Commented by yy2828yy at 2010-08-10 20:40
M2さん、
もう慣れたという感はありますが、やっぱり慣れない部類の作業ではあります。
現況では、OLYMPUSファンの帰る場所は、OMになるだろうと見ています。
多数のOMが売買されるようになることを少し思いながら取り上げたのは事実ですが、基本は、後世に残せる状態のモノはなんとしてでもその状態で遺すということです。
by yy2828yy | 2010-07-24 22:16 | Comments(6)