2010年 04月 19日
あるオマージュ
花が怖いという私も、何故かこの花を見ると撮りたくなります。
なるほど、オレンジとグリーンという補色の関係を一身で体現しているのは眼にも心地よいものです。
でも、私の中でこの花と写真や撮影が直結するようになったのは、あるネイチャーフォトグラファーの業績によります。
そのフォトグラファーとは、故・木原和人氏(1947-1987)です。
F: 22mm 絞り優先AE: f3.5 -0.7EV
木原和人氏はネイチャーフォトという分野を一躍ポピュラーにしたことで知られます。
もちろん、氏以前にも自然の生物や景観を撮るジャンルはありましたが、概ねが記録性を重視したもので、表現的な要素には乏しいものでした。
木原氏は敢えてマクロレンズの絞りを大きく開けて被写体に迫り、また反射望遠レンズのリングボケすら積極的に利用して作画しました。
こうやって、虫や花をあたかもポートレートのように叙情的に撮るスタイルは、それまでの自然写真と一線を画する新感覚を有しており、その抒情性は瞬く間に一世を風靡することになったのです。
今日でもネイチャーフォトは人気ある撮影ジャンルの一つですが、多くの人が撮ったモノの中に、氏の表現スタイルが見出される例は少なくありません。
独自の境地を拓き、一般に広め、まさにこれから・・という時に氏は亡くなりました。
僅か40歳だったということに、重ねて愕然とさせられたものです。
もちろん、氏の作品に表出する抒情性は、緻密な自然観照に裏打ちされてこそのものです。
しかし、爽やかで色鮮やかに表現された虫や花は飽くまでも身近で明解であり、われわれが向き合おうとする際のハードルを一気に下げたように思います。
つまり、「木原和人のヒナゲシ」は、「あんな風に撮ってみたい」という想いを喚起するだけでなく、実際にそう実行させるような象徴だったのです。
ふと、こんな偶然を・・明後日(21日)の氏の誕生日、そして命日の5月9日とは、ちょうどヒナゲシの時期にかぶるんですね。
絞り優先AE: 開放 -0.7EV
いつものyy2828yyさんとは違った感じですが木原さんのイメージというなら納得です。
当時のOM使いで知らない人はいないと思います。
かくいう私も少なからず影響を受けた一人ですが。。
ありがとうございます。
ホントにどこでも咲いているので、見つけるのは楽ですが、綺麗な個体、そして群生の具合を考えると、なかなか・・
何よりも、花の寿命自体がとても短いので、見つけるとすぐに撮らないとダメですね。
桜と同じで、年に一度は撮る被写体の一つになっているようです。
もう“その会社”のすることに大抵は呆れなくなったつもりですが、相変らずイライラさせられますね。
私もユーザーではありますが、あまり使ってもおりません(階層をおかしな具合に表示するのがダサイ)。
おかしなカメラの本のついでに注目を浴びたから・・という程度の理由でしょうが、既存の利用者を蔑ろにする何時もの姿勢でもありましょう。
ここ数年、ミニサイズのヤツを見ることが増えました。
実はこれも小ぶりのタイプです。
こんなの1枚で変になれなれしくされても、木原氏も困ってしまわれるでしょうが、まぁ年に一度ということでご容赦を・・
私のチョロ撮りとは違うM2節を愉しみにお待ちしております。