鞄の中身 かばん の なかみ : 出かける時は、どうも手ぶらじゃダメ…そんな私の鞄には…?

懐刀たちーーμ[mju:]-II

宮本武蔵は、実は手裏剣の名手でもあったと聞いたことがあります。
彼に限らず、当時の武術家は概ねそういうものだったとも。
無論、私は武蔵のような達人ではないにしても、こういう極意は大事だと思ってはいるつもりなのですが・・

<OLYMPUS μ-II>私が最後に購入したフィルムカメラです。
発売が1997年3月ですから、もうかれこれ10年...我ながらすこし怖くなります。
<μ>といえば、デジタルになった今なお続く日常生活防水機構付コンパクトカメラのブランドですが、特にこの<μ-II>のボディ右側が分厚く、左にだんだん薄くなっていくボディシェルからは、今の<μ-750>などに通じるものを感じさせられます。



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実は、このカメラが出るのをずっと心待ちにしていました。
初代が出た1991年からです。
初代<μ>は銘機<XA>シリーズの再来を思わせてくれる実にカッコ良く美しいカメラでしたが、レンズがF3.5と暗く、AFのステップ数も少ないので購入に二の足を踏んでいたのでした。
自分で買うのは躊躇ったのですが、ちょうど母がカメラを欲しがっていたので、これをプレゼントすることにしました。
小さいけど、レリーズボタンの形状もいいし、バリアを開ければ電源onというのも分りやすく、非常に喜ばれたように思います(その代りに散々弄り倒させていただきましたが)。
そうするうちにほんとうに自分も所持したくなりつつ、当然幾つかの欠点も見えてきます。
<XA>に取って代るようなコンパクトというのが命題の一つだったので、元からどうしてもチェックが厳しくなってしまいがちでもあります。
結局、シャッター速度の低速側が1/15までしかない事が自分には致命的だと判断し、当面<XA>で凌ぐことにしたのでした。
使用していた<XA>に大きな不満はなく、ただ酷使してヘタってしまうと困るからというのが元よりの思いで、何等切羽詰っていた訳ではなかったのです。
<μ>のレンズは当時話題になるほど優秀だったようですが、AFのせいでしょうか、時折ピンぼけが交じるのも不可解で不満でもありました。

思えば、OM後継機の夢が完全に潰えたその当時には、この程度しか楽しみがなかったのですね。
初代の後の<μ>シリーズは、使い物にならないようなズームを付けたカタチで展開し単焦点の改良型はなかなか出ず、結局6年も待ったことになります。
晴れて発売になり、店頭に弄りに行った際には「これだけ待たせたのなら28mmで出してくれればいいのに」と憎まれ口を叩くことは忘れませんでしたが。

実際、手にして使い始めて...レンズはF2.8になった(しかし、“LARGE APERTURE LENS”というほどですかね?)上に、心配したシャッター速度も4秒まで拡張され、AFもよりしっかりしたモノになっていました。
確実にそれを感じられる作動感も有しており、使う分には満足しました。
でありながら、カメラとしての魅力は初代の方が上だというのはすぐに分りました。
まずボディの素材が違います。
どちらが丈夫なのかは分りませんが、<μ-II>ボディのプラスティックは質感において劣るのです。
そしてデザイン。
確かにスライド式のバリアは初代よりもスムーズになり、操作感も考えられた形状となりました。
でも、全体的な美しさが別物というほどに違うのです。
決して<μ-II>が劣っているというのではなく、比較する相手が悪いということでしょう。
“-II”を付ける限りは、もう少し先代のカタチを残して欲しかったと今なお感じています。
それ以外は特に文句はありません。
流行だった“なんちゃってパノラマ”に切換えもご愛嬌で、自分で弄ることさえ諦めれば、よく写るいいカメラだと記念写真の際に重宝しています。
しかし、もう10年ですか...。

当blogでこれまでに触れてきたカメラは、概ね一眼レフ(フィルム・デジタルを問わず)となっていますが、それは単に私がカメラとして持ち歩くのが殆ど一眼レフだという理由によるものです。
ところが、ごく普通の日常生活における“鞄の中身”にするには些か大きすぎるものであることは確かです。
日々自身でもそう思いながら持ち歩いている以上に、世間の人の眼にはとんでもなく嵩張る奇異な代物に映ると思います。
「え、こんなのいつも持って歩いてて大変でしょ?」というのは半ば変人扱いされている訳で、今や街で一眼レフのような大きなカメラを持っている事自体、ある種の色眼鏡で見られるんだという自覚もあります。
カメラにもいわゆる暗黙のTPOのようなものがあるのかも知れません(といって、いくら手軽で小さくても、何処彼処でカメラ付携帯電話を引っ張り出す事がTPOだとも思えませんが)。
疲れないかと聞かれると決って「いや、慣れてるから」なんて返していますが、後で「そりゃ、あんたらの想像以上に疲れますワな!」とトイレの中ででも呟かずにはいられない気持です。

そうまでして何故、持ち歩くことに拘るかというと、結局、カメラというのは「その場で持っていてナンボ、撮ってナンボ」のモノだという気持があるからです。
「ああ、こんな時にカメラがあれば...」を防ぐというのも一つの理由です(尤も、カメラを持っているときには見過しがちなシーンであることも少なくないようで、これまた「マーフィーの法則」)が、これでは一眼レフでなければならない理由にはなりません。
つまり私は、何が何でも撮れれば、写ればいいとは思ってはいないのです。
<写るんです>で撮るくらいなら撮らない方を選びます。
単に「弘法じゃないから筆を選ぶんだ」といわれればそれまでですが、再三「撮るという行為、どう撮るかというスタイルが大事」といってきた私の寄る辺でもあります。

とはいいながら、今まで結構色んなコンパクトカメラも手にしてきました。
スマートで手そのものには馴染む形状は、比較的バリエーションに富んでいますし、ごつごつした一眼レフよりも持物としてはるかに洗練されていると認めざるを得ません。
要するに道具以上の親密な気持を抱き得る存在なのです。
実際、下手な一眼レフよりも大事に思うカメラもあります。
そこで、かわいいヤツとして今なお愛着湧く連中を、これから不定期に紹介していこうと思い立ちました。
少し前に<O-product>の紹介をしましたが、あれは番外として(発売直後に飲屋のねーちゃんに披露するという特別任務用で非実用品ですから)、これらの幾つかは、さすがに私もデジタル一眼の持ち込みを躊躇う(また、その意義をあまり感じない)パーティーなどでは未だ活躍する現役です。
使用頻度はむしろOMよりも多いくらいで、ここで彼らを取り上げないのは片手落ちだと思われるからです。

ほんとうは(OMとZuikoレンズもそうなのですが)、ボディだけをお見せするのではなく、撮った画像も併せてお見せするべきであり、私もそういう願望があるのですが、生憎フィルムスキャナーなるものを所持しておらず、これは今後の課題とさせていただこうと考えながらの見切り発車であります。
当面は彼らへの私の愛情をお感じいただければ幸いです。ただし、歪んだ愛情だなんていわないで下さいね。
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E-330/ ZD50mm 1:2.0

Commented by 九尾 at 2006-12-10 21:38 x
こんばんは、また魅力的なモノが出てきましたね。
銀塩コンパクト・・・や、ほとんど触ったことがありませんが、使い込めるモノとしての魅力は相当なものと思います。レンズの性能がどのくらいのものなのか一寸分からなくてまだ手を出しておりませんが、この記事を読んで急速に物欲が沸いてきました。^^

フィルムのスキャンは、最近は専用機でなくてもフラットベッドのもので結構高性能のようですよ。かくいう自分も先日購入してしまいました・・・
Commented by yy2828yy at 2006-12-10 21:54
九尾さん、
NikonやKonica、はたまたCONTAXの高級機に較べると少し可哀想なのですが、プログラム専用機と割り切れるなら、なかなかの実力の持主だと思いますよ。
レンズは誰かが「Zuiko35mmF2.8よりもいい」と書いておられるるのを見た覚えがあります。私は残念ながら35mmは全部コンパクトに任せているので分りませんが、写りは間違いありません・・さぁ、いらっしゃい、いらっしゃい(笑)

スキャナー、NikonのCoolScanを思っていたのですが、うーん、方向転換も含めていよいよ考えないといけませんねぇ。
また、blogで活用法を拝見させていただきますので、どうぞよろしく。
Commented by M2_pict at 2006-12-12 08:58
μの初代は魅力的でしたね。
限定のメタリックなヤツも欲しかった、、、。
そう、私はXA-4を持っていたので、意地で買いませんでした;汗
XA-4の事はそのうち私のブログでも書くと思いますが、ヘンクツなカメラです(笑

フィルムスキャン、、、フラットヘッドは時間がかかるのでどうも二の足を踏んでしまいます。フィルムスキャナも一台あるのですが、、、それを使えるSCSI付Macが死んでいます(涙
あ、PhotoCDが1〜2枚あった!
Commented by yy2828yy at 2006-12-12 20:22
M2_pictさん、
サスガぁ!XA-4ですか。
私も・・いや、今いうとタネ切れになるので、
どうです、コラボレーションでやりませんか?

PhotoCD・・今はどうなんでしょうか。
当時はどうも色合的にもしっくり来なかったのですが・・
Kodakの人が盛んに勧めに来られましたが(Pro PhotoCD)、
メモリーをてんこ盛りにしたQuadra900でないと実用にならず、
それとなく逃げていたら、いつの間にか・・
何処にポジを預けるのかさえしっかり検討すれば、
意外にこれもアリかもしれないと、今ふっと思いました。
ありがとうございます。

私んところもALPSのMD-5000というプリンターが殆ど無傷で、
SCSI−USB変換ケーブルを入手できないまま放置されています。
ホント、無駄が多いですね。
Commented by M2_pict at 2006-12-12 20:34
コラボですか?
なにやらイヤラシ、、、もとい楽しそうです(笑
ネタは(とりあえず)非公開コメントでも使ってお知らせ願えます?(^^

Photo CDが見当たりません;汗
整理整頓のできない私です。
まぁ、おおそよの検討はつくので、近日中に「うれしはずかし若かりし頃の写真」でもひっぱり出してみましょう。
当然OMとZuikoです♪

あと、実際半端な性能のフラットヘッド入れるくらいなら、きちんとしたラボにCD化してもらった方が手軽でローコストでしょうね。
もっともどこがいいのかは、、、まだ捜してません;汗
by yy2828yy | 2006-12-10 19:45 | OLYMPUS | Comments(5)