2017年 12月 10日
朝陽の頃
陽光の色合そのものはさほど季節を問わないし、また朝夕でもあまり変わりがないようですが、朝陽は朝陽かと。
雰囲気というか空気感が違います。
とりわけ、陽の射さない、いわば影になる部分の色合が明らかに青みがかっているのが朝だというのが私の見立てです。
そんな影たる部分としての街が朝陽とともに寝覚めていくのを見るのは格別です。
ちょうど朝一番で美術館に行き、真っ先にお気に入りの絵画の前に立つ心持といえばいいでしょうか。
陽はただ沈んでは昇るのを繰り返し、街は恐らくは変わらずに在り続けるはずであり、美術館の絵画にも同様のことがいえるだろうけど、一日の始まりとは、「空気中の埃」と「他者の視線」がいわば闇によりリセットされた後であり、やはり明らかに違うと私は信じているのであります。
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