鞄の中身 かばん の なかみ : 出かける時は、どうも手ぶらじゃダメ…そんな私の鞄には…?

Signet 35ersに...(しがない工作ですが)

すっかりご無沙汰してしまいました。
少し前にこちらと同様、11回目の周年なんぞもあったのですが、しばらくは休みと決め込んでおりました。
といって、この間に撮ったものがどんどん貯まったわけでもありません。
少し前から24枚撮使用の割合を増やしてはいるものの、一台が中途のまま次々と気安く装填してしまうものだから、却って出掛ける前には結局あれこれと悩むことになるわけです。
そしてこんな繰り返しに飽きてきては、また他の一台にフィルムを装填...というまさに自堕落な悪循環であります。
いずれも何時かは撮り終るだろうとはタカを括っていますが、多くがほぼ同時にとなってしまうのでしょう。
そこで、久しぶりのエントリーとなった今回は、こんな自堕落な日々の中から産れた一つの小ネタをお披露目させていただくこととしました。
まぁ、しがない工作というしかないのですが...
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ご覧のように<Kodak Signet35>に関するお話であります。
先月ご紹介した<Baldessa 1a>と同様、このカメラもやってきてから約半年もの間、出番がなかったものです。
今尚フィルターとフードの問題は未解決のままですが、例によって「気分転換にとにかく使おう」と思い立ち、フィルム装填前に空シャッターを切ってみたところ、なんとシャッターが開いたままで固まってしまったではないですか。
まさに出鼻を挫かれた格好ですが、自分の手には負えそうにありません。
やむなくこのカメラをお世話して下さった方に相談したところ、程なく治って帰ってきたというわけです。
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手渡された<Signet35>には、レンズキャップ代りにKodak製フィルムケースの蓋が被せられていたのがご愛嬌でした。
愛らしいスタイルで人気あるこのカメラの使いこなしの小ネタとして知られる一つです。
フードなしフィルターなし、況してやキャップなど...という状態で出回っているのが当り前の現状では、なかなか有効な工夫だと思います。
ただ個人的には、なんとも取ってつけた感じがイヤで実行することはありませんでした。
それがどうでしょう、蓋に<Tri-X>のシールが貼られているだけで、かなり様になると感じてしまうのですから...。
否、ここは一層のこと<Kodachrome>の蓋を探そうと想ったほどで...。
尤も、わが防湿庫にて永久保存が決った<Kodachrome>の箱を開けるわけにも行きません。
で、“キャップ”を早々に諦めた途端、今度はとにかく使おうと棚上げにしたフードとフィルターのことが気になって仕方なくなるのですから、なんとも因果な性分です。
と、<TX-400>と記された蓋から「とある想い」が浮かびました。
<Kodachrome>はダメにしても、フィルムケースなら捨てるほどある...。
(ご存知の方にとっては当り前のことでしょうが)この流用は「FUJI製ではなくKodak製フィルムケースであること」という決まりがあります。
理由はケースの形態が異なるからに他なりません。
写真を始めた頃からKodak派の私としては嬉しい気すらしますが、実際に両者の差異は一般的に次の2点に代表されるでしょうか。
1 蓋の形状及びその方式
 Kodak=蓋内側の溝でケース本体の淵を挟み込む
 FUJI=蓋内側がそのままケース本体に嵌り込む
2 ケース本体の素材、色
 Kodak=黒(現在は半透明)、柔らかめのプラスティック
 FUJI=半透明、硬めのプラスティック
もちろん、以上は数年前の一般例であり、当然ながら時代及びフィルムの種類によってそれぞれにバリエーションはあります。

私がこれまでFUJI製なら躊躇なく捨てる代りに、Kodak製のケースはなかなかそうできずに適宜置いておくようにしてきたのはフィルム自体への想いの差ではありません。
単にFUJI製のものはほぼ半透明だったからです。
感光材に対する影響でどれほどの差が生じるかは判らないまでも、不透明の方がマシだろうとの想いがありました。
よって、FUJI製のフィルムでもいったん箱から出して鞄に潜ませる時には、Kodak製ケースに移し替えるのを常としてきたし、これは(已むなく)使用フィルムの九分九厘を<FUJICOLOR100 記録用>としているこのところでも変わらないのです。
尤も、多くのKodak製ケースも本体が半透明タイプになってしまった今日ではありますが...。

とまれ、棄てずに置いていた膨大なKodak製フィルムケースの山の中から、黒い蓋のものを引っ張り出してきた私。
<Signet35>についてきた<Tri-X>のシール付蓋が惜しくなり、保存する代りにではなく、一歩進んだ「活用法」を思い付いたから...最初にご覧いただいたイメージで既にお分りかと存じます。
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工作などに不調法な私にしては曲がりなりにも終了まで漕ぎ着けたのがちょっとした驚きかと。
そんなわけで、既に知る人ぞ知る方法かも知れませんが、『Nカメラ店』のご主人からは「へぇ、なかなかいいじゃないですか!」と珍しいお褒めの言葉をいただいたのに気を良くして、その全貌(大袈裟!)をご紹介すべく思い立った次第であります。
<Tri-X>の蓋付<Signet35>を見た当初は、カメラ側レンズ部前縁の径がフィルムケース本体と同径だからなせる技だと簡単に思っておりました。
つまりレンズ部前縁が蓋の溝はまり込むように上手く適合しているのだと。
ところが、その割には固定が甘いことが気にかかります。
で、よくよく調べてみたら、なんのことはありません、レンズ部前縁は蓋の溝位置よりも小径で、より内側の山に外接していると判明。
うーん、端から目論見が崩れてしまいました...
...いや。目論見といいつつ、私はただフィルム蓋の外周にボール紙の筒を充てがうことを考えていたのであり、これが成功したところでわざわざここでご報告することなどなかったでしょう。
ところが、まさに「怪我の功名」というか「瓢箪から駒」、はたまた「塞翁が馬」というべきか、程なくハタと膝を打った私。
はるかにスマートに、しかもフィルムケースそのものをより有効に活用できる方法が思い浮かんだのであります。
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またしても大袈裟なモノイイをしましたが、実際は他愛ない加工であり、幾つかのイメージをご覧いただくだけでお分りになる筈です。
端的にいえば、次の2行程だけとなります。
1. フィルムケースの蓋を中心から内側の突起部分まで平らな部分のみをくり抜く。
2. ケース本体を適当な長さでカット(底からの部分を除去)。
少しずつくり抜いていけば、レンズ部前縁にしっかりと適する微妙な頃合も見つけられるでしょう。
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なお、上で少し触れましたが、Kodakのフィルムケースにもいくつかのバリエーションがあります。
今や本体は半透明が主流になってしまったようですが、それまでは一貫してブラックでした。
蓋は概ねグレー(一般用フィルム?)でブラックの方が少ないようです。
今回の工作にあたり、当初のプランではブラック蓋の活用を考えましたが、実際にはグレー蓋としました。
取り付け部たる蓋の部分が露出するようになり、それがブラックのケース本体部が担うフード本体と連なっては重苦しく感じられると予想されたためです。
却ってグレーの方が整合性があると判断しました。
フード部本体の長さは上でも示したように、フィルムケースに蓋を閉じた状態で1cm幅のマスキングテープ巻いてガイドラインとした次第です。
とにかく、こんな状態で只今稼働中であります。
フードの有効性も含めて撮影結果をご覧いただけるのはもう少し先になりますが、見た目はなかなかかと...!?
実のところ、カメラという精緻な道具にかくなる素人細工を合わせるのは、なんとも貧乏臭いようでむしろ嫌う性質です。
この数ヶ月の間、純正フードを見かけることもあったにはあったのですが、ただ一方で小さな<Signet35>にはあまりにも不釣合な様に二の足を踏む現実を噛み締めてきました。
そんなこともあってのこの度の宗旨替え、工作だったのです。
如何にも手前味噌、身贔屓だとは自覚しつつも、敢えて「劣るのは素材くらい」と嘯くことをどうかご容赦いただきたく...。
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Commented by M2_pict at 2017-10-23 22:40
幾度となく試行してみては落胆を繰り返してきましたが、コレはなかなかの治り具合かと思いました。
Kodakの拘りも「当然」と納得するところ。
そしてやはりシグネットのカッコかわいいコト。
Commented by yy2828yy at 2017-10-27 06:25
M2さん、
遅くなりました。
すみません。

こんな具合に触っている時間は撮影時間の何倍...?
ま、それがいいんです。
老境に達しているのか、近頃、ほんとそう思います。
by yy2828yy | 2017-10-22 17:46 | Film | Comments(2)