鞄の中身 かばん の なかみ : 出かける時は、どうも手ぶらじゃダメ…そんな私の鞄には…?

Just Imagine..!

舗装道路しかない街中でもごく当り前に猛威を振るうクマゼミ。
でも、決して彼らは遠くから飛んでくるわけではありません。
例えば、アスファルトとコンクリートばかりの環境の中で申し訳程度に設けられた、まさに猫の額のような公園の地面に眼を遣れば、彼らが羽化のために這い出してきた跡が認められるはずです。
ふと自分の足許から至る所に広がる驚くべきほどの穴ぼこは、まるで大量発生でもしたかと思うくらいの数に及びます。
異様というのが相応しい様ではありますが、でも、ただちょっとだけ想像力を働かせれば訳は解るはずであり、同時に明らかに歪な状況を想うこともできるでしょう。
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即ち、彼らが地中から地上に這い出して来られる場所はここくらいに限られるということであります。
加えて、彼らが地中で過ごす7年にも及ぶ歳月を想えば、もっと逼迫したケースが多々あろうことも窺えます。
つまり、7年の間に土面だったところがアスファルトやコンクリートに変わってしまった例は決して少なくなかろうということです。
かくして、地表に近づいては幾度もアスファルトやコンクリートに阻まれ、その度に「こんなはずではなかったのに」と狼狽え、地中を彷徨い回ったセミたちはようやく猫の額の公園に集ったと。
悲惨な話という他ありませんが、不完全変態で蛹の時期のないセミはまだマシだといえることも私は知っています。

子供の頃、近所で建築中の家が完成した時のことです。
その前を通りかかったら、何処からかカサコソという音が。
程なく元を探り当てた私は思いがけない光景を眼にしたのでした。
真新しい床下換気口にビッシリとドウガネブイブイが張り付き、一斉にこっちを向いているではないですか。
でも、私には事態が瞬時に把握できました。
彼らの蛹の期間は凡そ一ヶ月。
その間に出口がなくなってしまうなんて、当然想いもしなかったことでしょう。
それでも無事蛹から羽化して明るい方に向かったのは良かったけれど、唯一の出口となるはずの通気口の隙間は自らが軀を通すには明らかに狭過ぎたのです。
この世の、しかも身近な阿鼻叫喚の地獄絵図を前に私はゾッとして身を竦ませ、そして震えました。
そのまま立ち去りたかったくらいでしたが、いったん家に帰って糸鋸を持ち出し、再び現場へ戻って換気口のスリットを大きく切り開いてから足早に逃げ去ったのであります。
ともかく、光景を眼の当りにした時の「いやぁな感じ」は未だに拭い切れませんね。
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OM-1/ Zuiko100mm 1:2.8
開放 1/250 FUJICOLOR100 記録用
Commented by harada at 2017-08-06 03:36 x
こんばんは。
 クマゼミですか。暑苦しそうですね。こちらでは見ません。 
 涼しげなヒグラシが多のですが、朝4時から山全体で啼き出し、希に玄関近くでやられた朝は暑苦しいです。
 6時からアブラが加わりますから急上昇です。 それでも本日、ミンミンが遠くから聞こえたのが涼しげでした。

 ところで、そちらのクマゼミや、他のほとんどのセミはどうして人工物の狭間に入り込んでくるんでしょうか。コンクリの電柱なんかけっこう気に入っている様子。セミの飛翔力からして涼しい森林への一っ飛びなど苦はないでしょう。なにより列島のほとんどは山ですからね。グーグルマップ見てたらそう思います。

 ブイブイのお話はブイブイにとって不運でしたが、糸鋸で開放された事で幸運になりましたね。けっこう人に寄り添っているほうが良い感じかなと思ったりします。
Commented by yy2828yy at 2017-08-06 19:15
haradaさん、
さすがにそちらは涼しい...という以上に環境指数が高いのでしょう。
セミは飛びますが、長距離飛行が得意なわけではありませんから、彼らの行動半径はさほど広いものではないと思います。
そんな中で、温暖化の象徴のようなクマゼミの繁栄です。
私が子供の頃には関東ではまず見かけなかった種で、ここいらでもアブラゼミが主流。
九州や高知などの南国種というイメージがありましたね。
街中での彼らの生活は、人工物との関わり以上に、高温に強いからこそアスファルトジャングルでもなんともないと私は考えております。
夏の虫といっても、みなが異様な気温をものともしないわけではない...多くのクワガタやカブトムシを見ていても解ることです。
Commented by tact1215 at 2017-08-08 18:31
クマゼミ?

ということでググりましたところ、関西以西にしか
生息していないようですね。

こちらではもっぱらアブラゼミが主役です。
夏らしくていいのですが、うるさいです。
Commented by yy2828yy at 2017-08-10 20:23
tact1215さん、
私が子供の頃は東の方にはあまりいない種でしたが、近頃どんどん分布を広めているようですよ。
尤も、今なお一番多いのは九州だと思います。
東京にもいるとはいえ、出張した折によく聞くのはやはりミンミンとアブラですね。
発生は7月中旬くらいが鳴き始めということが多く、アブラゼミよりも少し遅めでしょうか。
by yy2828yy | 2017-08-05 20:42 | Film | Comments(4)