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鞄の中身 かばん の なかみ : 出かける時は、どうも手ぶらじゃダメ…そんな私の鞄には…?

濃密な時

このところ、いわゆるAE(自動露出)で撮ることが減っています。
ここ数年でどんどん増殖したカメラは多くが純機械式で、露出計すら付いていないモノが殆ど。
これらを使えば自ずとAEとは無縁になるわけです。
私の所持するカメラでAEの使えるモノとなるとほぼ一眼レフに限られ、
OLYMPUSの<OM-2>系と<OM-4>系、OMフタケタ機、Nikonでは<F3>といったところでしょうか。
ただ、OMフタケタはいずれも年に一度程度、<OM-4>や<F3>とて出番の数は知れています。
なお蛇足ながら、<OM101>での撮影は殆ど完全マニュアルによりました。



つまり、私が「AEで撮る」とは、事実上「<OM-2N>で撮る」ことだといってほぼ間違いないでしょう。
そもそも<OM-2N>でのAE体験こそ、私自身が露出について経験を深めていく道程だったことはこれまで幾度もお話したとおりであり、このカメラを最も使い易く感じる所以ともなっています。
順光ではない、一般には難条件とされる光線状態や露出計の指示に意図的に従わない場合には、AEを解除してマニュアルで加減する方が却って便利だと分っていながら、今なお敢えてこのカメラをAE中心で使うのは、そうすることに原点を感じているせいです。
尤も、私と<OM-2N>との関係が斯様に深ければ深いほど、冒頭の現状は即ち、「<OM-2N>の出番が減っている」という状態を示すことにもなるはずです。
<OM-1>の出動回数が増え、ボディ台数自体も<OM-1>の方が多くなったという事実も、この状態と密接に関係しているのは確かでしょう。
少なくとも3年前にはこんな風に整理できていたはずの振る舞いとそれを支える心持ちだったのに...。

究極の姉妹機ともいうべく<OM-1>系と<OM-2>系。
それぞれは私の最愛のカメラであるわけですが、元々のデザイン、そして使用中のカッコ良さは<OM-2N>に分があるという個人的嗜好は変わりありません。
だから、似たような使い方ができるのに、敢えて使い方を分けるようにしている向きもあります。
即ち、<OM-2N>を使っている私は常にAEに助けられようとします。
ただ、完全にAEを信用しているのではなく、自身で露出を読みながら、<OM-2N>の機嫌を窺っている面もありましょう。
つまり、設定したいシャッター速度を得るために露出補正の要不要やその量についての勘案を常に巡らせていると。
これに対し<OM-1>使用時はただ自身で決めた値をそのまま設定するだけ。
露出計も見ないのでメインスイッチは大抵OFF位置のままです。
カメラの振る舞いを意識する必要はないため、飽くまでも自分中心でいられます。
どちらが楽かはいうまでもないことであり、私も様々なカメラを使う中で、多数派のマナーに身を置くことを無意識に選ぶようになっているのかも知れません。

それでも、今なお<OM-2N>のメインスイッチのレバーがMANUAL側に倒れることは殆どなくAUTO位置のままだという事実の方がむしろ重要であるように私は思っています。
仮令少し出番が減ったとしても、“彼女”と一緒の時は、そのAEと自身の加減との関係が密に成り立っていることをつくづく実感する時間なのだと。
濃密な時_e0101258_23324186.jpg

Commented by harada at 2014-07-08 00:50 x
こんばんは。 興味深いお話です。
 私も「2」はオート露出でしか使いません。なぜそうなのか自分では分析した事はなかったですので、おおよそこちらに記されている事が理由のような気がします。
 ただ、自分なりの使い分けのルールというのがありまして、ワインダー及び望遠系レンズのときは「2」でオートというのがあります。望遠系でシャッターのタイミングを待っていると露出修正がおろそかになってしまうから。
 そう、AEに助けられます。
 そして「1」のときは条件が厳しい(スキーとか)ところでの使用時。「2」をスキーに持っていったとき、寒くて作動しなくなったので。

 同じ型の双子なのに、まったく違う性格と構造、それでいて操作が共通で、使用条件によって使い道が分けられる。
 どちらも「本体」でありながら実は「全体の一部」として待機している姿が、他のカメラには無いクールさがあって好きなんですよね。
Commented by M2_pict at 2014-07-08 23:43
身の丈に合う、というと語弊があるかもしれませんが、そういう心地よさがOM-2Nにはあるように感じています。
4ではなく3でもなく2、それもN。
今、大事に2NBをメンテしていこうと思っているのも、そういう下心があるからだったりします(^^;
Commented by yy2828yy at 2014-07-10 06:09
haradaさん、
「全体の一部」
まさにカメラ本体すら膨大な撮影システムの中の一つというOM-SYSTEMの考え方を改めて実感します。
でも、それぞれがおざなりでないのは、やはり中核としてのボディがしっかりとしているからだということも分るわけで...
つくづく、私のカメラ体験は「初めてが最高」だったのだと思っています。
Commented by yy2828yy at 2014-07-10 06:16
M2さん、
仰ることは分ります。
私はそこになんといいましょうか、ある種の潔癖さを感じているように思うのです。
どうでもいい人にはどうでもいいことなんでしょうが...

また、そちらのボディでの成果を愉しみにしております。
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by yy2828yy | 2014-07-07 23:34 | ヒト・モノ考 | Comments(4)