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鞄の中身 かばん の なかみ : 出かける時は、どうも手ぶらじゃダメ…そんな私の鞄には…?

和製かラテンか...

<Aires 35 IIIc>がやってくるのを待っている時点では、その後同機構のカメラを立て続けに3台も入手することになるなんて努々想ってもいませんでした。
なのに、何故...。
結論からいえば、実際にやってきた<Aires 35 IIIc>の第一印象に違和感を覚えたからです。
否、違和感以前に、自らが見当違いをしていたというべきでしょうが、ともかく、当時の元箱入という状態で送ってこられたのを取り出した瞬間の私の感想は、「え、こんなに...想ったよりも相当に大きいなぁ!」だったのです。
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Aires 35 IIIc/ Coral4.5cm 1:1.9
f5.6 1/250 Kodak GOLD100

私にとってカメラの大きさはその価値を左右しかねない重大要素であります。
いうまでもなく、小さければいいのではなく、自らの手の大きさにそぐい、重量とのバランスが取れていなければなりません。
ただ、一眼レフとレンジファインダー機を同列には考えられません。
レンズ交換ができないレンズシャッター式レンジファインダー機なら、一眼レフなどより軽快であって欲しいところです。
即ち、<Aires 35 IIIc>はレンズ固定式のカメラとして大きすぎると判断せざるを得ません。
とても良くできたカメラだと評価する一方で、何故か一気に気持が萎えるのを私はどうすることもできなかったのです。
このジレンマが、私を同時代のライバル機との比較へと駆り立てた...といえば、都合のいいイイワケになるでしょうか。

<Aires 35 IIIc>の名誉のために改めて繰り返しますが、私との相性がしっくり来なかっただけに過ぎません。
チープさのないしっかりと拵えられたボディで、各操作部は実に凝ったカタチにデザインされています。
それぞれの各操作感も良好です。
ファインダーは明るく、大きな視野の中でブライトフレームがパララックス補正機構によって軽快にスライドします。
ただ、二重像合致が少しやりにくいのが残念なポイントでした。
この機種の傾向ではなく、やってきた個体が経時劣化していたせいだと考えたいところですが、大きなマイナスとなったことは否定できません。
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Aires 35 IIIc/ Coral4.5cm 1:1.9
f2.8 1/500 Kodak GOLD100

かなりの昂りがにわかに醒めたような調子でスタートすることとなった<Aires 35 IIIc>の日々。
期待すべくは「1:1.9」の刻印が誇らしげな<H CORAL 4.5cm>。
一眼レフならファインダー越しにレンズをそれなりに感じることもできますが、レンジファインダー機ではそうもいかないので、そそくさと結果へと一目散という感じで1本目のフィルムを撮り終えたのでした。
いやしかし、大柄な風体には似合わぬ柔らかな風情あるaires(雰囲気)には、些か心を動かされましたね。
単にピントが甘いせいでなければいいのですが。

普通、こういったカメラを使う際にはどうしても恐る恐るといった風になってしまいます。
自身が不慣れであること以上に、何十年も前の機械を使うことに対する探るような気持が、そうさせるのでしょう。
たとえ外観が綺麗でもそのカメラがどんな扱いを受けてきたのかはなかなか分りません。
調子良くフィルム1本を撮り終えることができても、次の1本が同じように終るとは限らないものです。
やはり機械である限り、使われずにずっとしまわれていたものとごく普通に使われてきたものとでは、フィルム数本を撮ることの意味合いも違ってくるはず。
こんなことも含めて、大柄なラテン女性との今後のお付き合いは如何に...。
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Aires 35 IIIc/ Coral4.5cm 1:1.9
f2.8 1/500 Kodak GOLD100
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by yy2828yy | 2013-10-29 01:50 | Film | Comments(0)