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鞄の中身 かばん の なかみ : 出かける時は、どうも手ぶらじゃダメ…そんな私の鞄には…?

“標準”の役割

「Super Nikon」の到来に合わせるように、想わぬことで試用することになったプレミアムレンズでの撮影をご覧いただいてからしばらく間が開いております。
実際、なかなかフィルムのカット数も増えませんでした。
この状態について、他所行きの気分が抜け切れないから...などと分析してもみましたが、ほんとうはもっと単純明快な理由があったことにすぐ気付いたのです。
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F3/ Ai Nikkor 28mm 1:2.0
開放 Auto Kodak ProFoto XL100

それは、私の手許にいわゆる「標準レンズ」がない、ということに尽きるでしょうか。
もちろん、<Nikkor 45mm F2.8P>は、標準と呼ぶに相応しい焦点距離のレンズではあります。
ただ、「標準レンズ」というからには、焦点距離だけでなく明るさや近接撮影の点も含めて、ある種万能のようなスペックが盛り込まれていなければならないと私は思うのです。
この観点からすれば、同レンズの開放F値2.8、最短撮影距離45cmというスペックは些か不足に感じられるものであり、実際に使用していて気になるのは、ほぼこの2点によるものでした。
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F3/ Ai Nikkor 45mm F2.8P
開放 Auto Kodak ProFoto XL100

OMを手にして一筋に使う傍らで、他に認めるべく唯一の存在としてNikonを意識し続けてきたのは、これまでも幾度となく話してきました。
それでも敢えて首を突っ込まなかったのは、OLYMPUSに操を立てるためではなく、自らの性格を鑑みて、単に深入りするのを恐れたからです。
昨年の春、「<Nikon F>をちょっと使ってみる」としてその禁を犯してしまった時、単なるイイワケに過ぎないような弁明をゴチャゴチャとしておりますね。
今となっては、<50mmF1.4>というごく普通の標準レンズを敢えて避けたことにこそ、本心が見え隠れしていたとせねばならないのでしょう。
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F3/ Ai Nikkor 45mm F2.8P
開放 Auto Kodak ProFoto XL100

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F3/ Ai Nikkor 28mm 1:2.0
開放 Auto Kodak ProFoto XL100

結局、腹を括って50mmを導入したところ、不思議なくらいにフィルムカウンターは進んだのであります。
といって、50mmによるカットだけが増えたのではありません。
「標準レンズ」を得て肩の力が抜けたといいましょうか、28mmを用いる時の気持まで明らかに変わったことで撮影が進んだようなのです。
これをもって「めでたしめでたし」とすべきか否か...間違いないのは、取り返しのつかぬ場所まで踏み込んだということでしょう。
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F3/ Ai Nikkor 45mm F2.8P
開放 Auto Kodak ProFoto XL100
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by yy2828yy | 2012-12-08 20:10 | Film | Comments(0)