鞄の中身

絶世の美女

blogの過去記事を遡るなんていう、あまりカッコの良くないことをしておりました。
始めてまだ半年も経たない頃に、自身が初めてカメラを持った時のことを書いた際の細かな部分を確かめる必要があったのです。
「愛機礼賛」のカテゴリーなので行き着くのは簡単でしたが、再読していてエラいことに気が付きました。
わが最愛の<OM-2N>とのなれそめを記したその一文の中には「続編がある」ことが明言されているではないですか!
それから実に5年が過ぎてしまっています。
なんともいい加減なことをやっているのに冷や汗が出たものの、今回、自身がしようとしていることに便乗させるには好機かと‥。



トップカバー部のレリーズボタン周りのリーク画像だなんて、よくある出し惜しみで盛り上げようというところでしょうが、ハッキリいってブスが勿体付けるが如くで、殺意(いやいや、相手はガチャポンで‥)を覚えました。
それならこっちは出し惜しみせずに、ほんとうの美というモノを見せてやろう––それには私の腕が些か及ないながらに––と思い立ったのです。

ご覧いただく彼女の姿は、私が迎え入れた時とほぼ同じ状態としました。
<OM-2N>のクロームボディに<Zuiko50mmF1.4>のセット。
その当時、初めて一眼レフを手にする者の購入方法としては最もポピュラーな標準レンズとの組合せです。
一口に標準レンズといってもそのランクには、「松(55mmF1.2)・竹(50mmF1.4)・梅(50mmF1.8)」の三つがありました。
迷わず私は中ランクとの組合せを選びましたが、OM-SYSTEMではF1.2の標準レンズがまだ55mmだった頃の話です。
いずれにしても、初めて一眼レフを手にする殆どの人が選ぶ組合せにも関わらず、今でいうレンズキットなんて売り方はありませんでした。
セットといっても単にボディ価格とレンズ価格の合計が示されるだけだったのです。
実際には値引の点でかなりの優遇を受けられたにしても、表向きにディスカウントを設定しないところに「標準レンズといえども交換レンズの一つ」という姿勢が看て取れます。
チープなズームをタダ同然で抱き合わせるという売り方は、端からバカチョンにレベルを落とし、レンズ交換式カメラの特色を活かそうとしない愚行以外の何ものでもありません。
こうしておいて「単焦点を出さないのは出しても売れないから」って‥アホといわずして何というのでしょうか。
(たとえガチャポンであっても)OMを名乗るからには斯様な「標準レンズ」との組合せは基本だし、その上でデザインも語られなければならない、という意味で、今回私の原点を再現させていただいた次第です。

ただ、このイメージが30年前の当時と変っているところは数点あります。
まずは––これはいうまでもないことですが––使用に伴い少し貫禄のついた外装です。
それでも大切に使い、都度手入れをしてきたことはお分りいただけるでしょう。
また“N”となって標準装備されたアクセサリーシューは壊れやすく、これまでに5回は交換したと思います。
フラッシュを使用しない現在は外してしまっております。
その方が美しいとするのが一般的でもありましょう。
なお、「外しておく」のは、保存時の本体(軍艦部カバーのシューが接触する箇所の塗装)を保護する意味でも有効です。
程なく入手したアイカップは立派で頑丈な代りに脱落しやすく、何度失ったか(恐らくこの二つのオプションの買い換えで、<OM10>くらいは買えたように思います)‥。
ストラップはこれに落ち着きました。
後に<OM-4>系に同梱されたモノです。
30年前当時はもっと不格好で頼りないストラップが主流で、試行錯誤の果て現在手許の<OM-2N>は全てこれで統一しています。

レンズも初代のものです。
2005年までは最もよく使うレンズで、その痕跡があちこちに刻まれています。
同時に入手した専用フードは既にゴム製に切り換えられていたのですが、使ううちに締めネジの山が摩耗してしまいました。
ご覧いただいているのは数年前に入手した旧タイプのメタル製です。
ただし、常日頃はより効果のある85mmF2(100mmF2.8)用のフードを代用しています。
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30年を経た今も、些かも揺るがない“彼女”の美しさ。
まさにこれこそを「絶世」と称するのでしょう。
ただ、この美しさは単に見た目のことだけではなく、今なお、ここでご覧いただく写真を安心して撮ることのできる道具であり続けているという事実に裏打ちされているのです。
まぁ、20年や30年なんて、いいカメラにとっては当り前のレベルなんですがね。
by yy2828yy | 2012-01-21 22:20 | ヒト・モノ考 | Comments(0)