2011年 03月 08日
…も一緒に来たけれど
マゴマゴして、しばし凝固してしまう自分が情けないばかりです。
なんとか眼を瞑ってでも操作できるようにしてから実践に臨んだつもりなのに、やはり所詮は付け焼き刃。
そうそう甘いものではなかったようです。
同時に、自身が如何に一眼レフにどっぷりと浸かっているかを再認識しました。
のっけからの嘆きは、昨日やってきた<Nikon S3>(復刻版)をしばらく持ち歩いての感想です。
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前回は、取るものも取り敢えず画像だけをアップしたままだったので、今回はやって来た経緯を少々…といったところで、実に簡単なものでしかありません。
「某カメラ店で新品同様品が20万円で出ていたので思い切って買った」というような、まともな経済活動への貢献とは全く無縁に、実に唐突に転がり込んで来た、というほかなさそうで…
絞り優先AE: f11 +0.3EV
…新品といっても通用するような状態の“上玉”は、今から11年前、私の父が予約をして入手したものです。
その後、フィルムを1本通した程度で、大切にしまわれていたのを、実家に立ち寄った折に、
「これ、ほとんど使ってないじゃない。もったいないから持って帰ってあげようか」
なんて冗談交じりにいってみたら…
「使うか?それなら持って行ってくれよ」
と、まさにとんでもない「春の嵐」に見舞われたのであります。
そればかりか、
「ついでにこれも…Nikonがコピーしたともいわれるモノやから」
と防湿庫から一緒に取り出されたのは、<Contax IIa>でした。
<Sonnar 50mm F1.5 T>付です。
父の持つ様々なカメラの中でも、これらは「形見の予約」をしていたようなモノなのです。
それらが一気に…余りの呆気なさに驚き、すぐに少し心配になり、しばらく様子を窺ってしまった私でした。
幸い、相変わらず「老い」ということからは程遠い様子。
安堵した上で、気が変わらないうちに鞄に仕舞い込んで持ち帰ったという次第です。
「あげるよ」
ということばを聞いたわけではありませんが、まぁ事実上貰ったといえそうです。
いざ、すぐ使おうとすると、気になることが二つほどありました。
まず、未だ嘗てOLYMPUS以外を入れたことがない私の鞄、否、OMたちが機嫌を損ねないようにどう説得するかです。
でもこれは「OLYMPUSにはこういったタイプのカメラがない」ということで難なくクリア(ホンマかいな?)。
次に、ピカピカの<Nikon S3>には未だストラップが付いていませんでした。
当初からストラップは同梱されなかったということですが、そのまま使うには些か心配です。
ともかく、無造作にラッピングクロスで包み、見せびらかしがてらに行きつけの写真屋さんに持って行ったところ、
「シンプルで細いのがお好きでしたね…カメラにプレゼントしますよ」
と、ご主人がNikonのストラップを探し出して下さり、またまた大喜びとなりました。
絞り優先AE: f4 +0.3EV
かくして一応の態勢が整ったので持ち出した結果が、冒頭の嘆きへと繋がるわけです。
レンジファインダーに慣れておられる方の前で、今さらながらの感想なんて、述べることすら憚られるほどですが…。
構え方一つをとっても、レンジファインダー機はレンズの前以外に指がかかってはいけない場所がいくつかあります。
そしてやっぱりピント合わせ。
ファインダースクリーンによるコントラスト検出式のピント合わせに慣れきっていることもあり、画面中央部の二重像合致式のフレームにまどろっこしさを感じるのです。
ただ、これらは一眼レフと較べての差異であり、決して欠点ではありません。
むしろ長所であり短所でもあるそれぞれの特性だと考えるべきかと。
よって、かの<E-P1>に抱いたようなクソったれ感はありません。
レンジファインダー機を手にするマナーが身に付いていない自身が歯痒いだけなのです。
カメラそのものに対する感情は上々なので、要は慣れ、今後場数を踏むしかありません。
夏までには涼しい顔で撮れるようになれればいいのですが。
つくづく、最も合理的で使いやすいカタチに進化したのは一眼レフだと思います。
構造もシンプルで故障も比較的しにくいといえるでしょう。
そもそも私がカメラを始めたのは、そんな一眼レフ一色の世になってから既に久しい頃でした。
欠点だとされるミラーによるブラックアウトを補っても余りある広く深いシステム性によって、殆どの撮影が簡単にできるようになり、残された自動化は、最早AFだけ…そんな時代だったのです。
一方のレンジファインダー機は、Leicaに代表されるような高級機がわずかにある程度。
スペックも十年一日の如くで、否、変わらないこと即ち誇りだというような塩梅です。
それを裏付けていたのは、同じ精密機器だといっても、一眼レフでは相手にならないような、時計に近い精緻さを伝えている点に尽きるような気がします。
誰でも持っていて、誰もが使えるように、なおも進み続けている眼レフに対して、「足を知る」というべき品のいい存在感。
それだけに、これらLeicaを頂点とするところのレンジファインダー機は、自身にとって一つの高い敷居であり、劣等感をもたらす存在となったようです。
とはいえ、いくら精緻な感じがしたところで、撮れる写真にそうそう差がでるわけでもなし、日々乱暴に扱うような貧乏学生がワザワザとんでもない価格のレンジファインダー機に飛び付く理由もありません。
現状を変えるまでの気はなかったけれど、時折「一眼レフはちょっと大仰やから…」と、Leicaに小型で明るいレンズを付けた初老の紳士の軽快さを目前にすると、やたら自身のガサツさが際立つようで、なんだか恥ずかしい気になったものです。
やがて、貴婦人然とした<OM-1>や<OM-2>を、何気なく優雅に扱うことがそれなり以上にできるようになってからも、レンジファインダー機の前には、そんな自負もかなり差し引かねばならぬ観念から解放されずにおりました。
いってみれば、このたびの「春の嵐」のお蔭で、「多少の不便を愉しむ」という境地の端緒にやっと立てたといえるでしょうか。
不便と不慣れの克服のため、精進しなければなりません。
絞り優先AE: f22 +0.3EV
まずは、おめでとうございます。
触れるのさえも憚られるほどの美しさです。
このピカピカボディで初レンジファインダーってのは、
かなりのハードルですね。
どうなるのか、今後の展開を期待してます。
新カテゴリはレンジファインダー?
私もまだ双方がバラバラという関係です。
道具は使っているのが様になるかならないかが基本だと思っているのですが、未だ道遠きでしょう。
こういう運もたまにはあるものです。
私は善行が多いから(笑)。
はい、そんなわけで、こんなことになってしまいました。
ある意味、一眼レフを使うよりも迅速に扱えなければ意味がないので、日々精進です。
それなりにいろんな機種は弄ったことがあるので、細かな批判の眼で見れば、あれこれ文句はでます。
ただ、それも個性という風に思うべき世界ですから、しばらくは専念しようかと。
おひさしぶりです。
ありがとうございます。
巷では、デジタルでのレンジファインダーが出てきました。
一気にブームが来るかどうかは別にして、本家本元をキチンと熟知しておかないと…
などと考えている折の出来事でもありました。
果たしてどうなるやら…また覗いてやってください。
こんなのが転がり込んでくるなんてうらやましいです。
うちで偶然、転がり込んできたものといえば・・・あ、二眼があった。
フィルムがあるうちにちゃんと使ってあげないと・・・。
レンジファンダーは未経験なので、一眼とは違う使用感などもっと詳しく知りたいです。
もちろん写真も・・・
完全なレプリカとは違うのですが、私はそれでいいと想います。
ただ、購入層のことを考えると、視度補正レンズくらいは付けられるようにしたら良かったかと。
「どんどん使って欲しい」といって出したのですから。
まぁNikonはともかくも、60年前のContaxがなかなか綺麗なのは嬉しいです。
双方互換性があるけど、少し制限があるというのが、なんとも悔しいですが、双方を使い込んでいこうと思います。
また、時折アップするのでご覧下さい。